【治安】イタリア旅行に役立つ基本情報
安全で楽しい旅にするために!
イタリア旅行をされる方にとって、イタリアの治安を気にかけている方も多いでしょう。
ここでは具体的な犯罪事例の傾向や、被害防止の対策をお知らせします。
安全なイタリア旅行を楽しみましょう。
どんな犯罪が多いの?
イタリア旅行の際、ガイドブックや巷の声で「イタリアは怖いところ」と言われているだけに治安面はとっても気になるところ。
確かに、ミラノ・フィレンツェ・ローマ・ナポリのような大都市では他のヨーロッパの大都市と同様、けっして治安がよい都市ではありません。
但し、いきなりピストルを突きつけられるような重犯罪は殆どなく、たいていはスリ、引ったくり、置き引きのような小さな犯罪です。
私達日本人は、「警戒心が少ない」「多額の現金を持っている」という理由から、格好の標的にされているのも事実です。
確かに、もともと犯罪の少ない日本で過ごしているため、どんなに注意をしていても、注意力が疎かになってしまうのは、やむを得ません。
ですので、スリ・置き引き窃盗犯が近づきにくい、また万が一窃盗犯に手を伸ばされても大丈夫!、という万全の身の回り対策で、安全なご旅行をお楽しみください。
次では在イタリア日本大使館の安全の手引きからの引用も含めて、実際の事例や対策を紹介します。
スリ
スリの発生しやすい場所
- 地下鉄車内やバス内 改札口を通る際に前後を塞がれ、その間に盗まれる。乗降時に子供たちが押し込むように電車に乗り体がぶつかった瞬間にポケットやバッグから財布を盗むケース。
地下鉄内で妙に身体を近づけてくる時に盗まれるケースがあります。
カッターでバッグを切り、中の貴重品だけを盗るケースもあります。混雑した地下鉄やバスには乗らない事が賢明です。 - 長距離列車 列車の乗降の際に
荷物を上げ下げするのを手伝う代わりにお金を請求したり、その慌ただしい隙を狙ってバッグから
お財布を抜き取るという被害が多く報告されています。
ホームから後をつけて来る場合もあります。 被害者は「車内に居たので、列車の社員かと思った」と勘違いするそうです。 - お店や観光地 混雑したお店の中、レジで並んでいる時、リュックから貴重品を盗む場合もあります。
サンピエトロ寺院のような混雑した教会内や、コロッセオ等の遺跡、美術館でも説明を聞いている間、写真を撮っている間など注意力が逸れる時が要注意です。 - 両替所付近 両替所やキャッシュ・ディスペンサーなどで多額のお金を両替する際に、スリ・強盗は近くで見ています。その後、背後から話しかけられて注意を引いたすきにスリを働いたり、現金が入ったバックを引ったくるケースがあります。
またスリではないですが、キャッシュ・ディスペンサーに機械が取り付けられ暗証番号を盗まれるケースもあります。
ATM周辺に不審な機械が取り付けられていないか十分確認して下さい。またなるべく銀行建物の中にあるキャッシュ・ディスペンサーを利用するのが安心です。 - 路上でのジプシーによる集団スリ 子供達や赤ん坊を抱いた女性が近づき、金品を抜き取る手口です。物乞いをする様子で近づき、赤ちゃんや、差し出す手に注意を引き、
その間に仲間が貴重品をスリ取るというケース。浮浪者風の子供、赤ちゃんを抱いた女性が近づいてきたら、大声で叫ぶ、逃げる、など相手を近づけさせないようにしましょう。
携行品
パスポートやクレジットカードなどの貴重品、小銭以外の現金はパスポートケースをご活用ください。
肌身につけたパスポートケースをスリに盗まれる事はまずないので、出し入れが面倒でも一番の対策です
その他具体的な対策の例です。
- お財布は持たずに小銭はポケットへ直接入れる。 狙われるお財布がなければ、標的がないようなもの。
逆に財布をむやみに出し入れしていると財布のありかを知られてしまう事になります。 - 観光時は基本的に手ぶらで。ガイドブック・水などの雑品は、スーパーの半透明袋のようなもを利用する。スリへも「狙っても無駄」と分かるはず。
また、わざわざバッグを開けたり閉めたりせずに済み、取り出しやすいので便利。 - カメラも直接ポケットの中に入れる。
置き引きについて
上記では、手ぶら観光をお勧めしましたが、移動の際はどうしても荷物が生じる場合が多いと思います。
バッグを持たなければならない場合も、貴重品は必ずパスポートケースへ入れて下さい。
置き引きは常にグループ単位での犯行。一人が気を反らし仲間が盗む、という巧妙な手口です。
置き引きの発生しやすい場所
- 空港 空港の待合室で荷物の整理をしているとき手荷物への注意がそれ、被害に遭うケース。
カートに手荷物を置いたりしないように。休んでいる時や荷物整理の時に手荷物を身体から離さないように。 - 移動の列車内 列車は置き引きの発生しやすいところ。スーツケースを狙うケースよりは現金・貴重品狙いです。
列車を乗降する際にスーツケースの上げ下げを手伝ってくれそうな親切な人を装い、手荷物から貴重品を抜き取るというケース。
出発間際に列車の外から声をかけ注意を引き、その間に別の仲間が貴重品を盗む場合もあります。
またスーツケースを移動して下さい、と声をかけその間に貴重品を盗むケースもあります。
貴重品の入っているバッグは、たすき掛けなどをして身体からひと時も放さない工夫をして下さい。スーツケースに目を取られているとき、乗降の慌ただしい瞬間が、一番危険です。
置き引きではないですが、スーツケースの持ち運びを手伝う代わりにチップを要求する人もいます。
信頼出来ない人は、近づけない事が一番です。 - ホテルロビー ホテルロビーは、ほっと一息出来るところで安心しがちですが、誰でもで入りできるところ。
ホテルの朝食レストランでも同様です。
ロビーでチェックインを待っている時、食事時に、足元に置いたかばんが盗まれる場合が多くあります。
食事中に同行者にに貴重品を預け、トイレや食事を取りに行った際に、同行者が後方から声をかけられ振り向いた隙に他の仲間が貴重品を盗むケースもあります。 バッグを椅子の上に置き放したまま席を立ったり、座っているときでも身体から放さないように。
ビュッフェのために貴重品を置いたまま席を立つのも厳禁です。 - ホテル内 有名ホテルでも安心しすぎないように。ホテルの部屋でも、ドアをノックされても相手がだれかを確認してからドアを開けるように。
ホテルの清掃員や従業員の振りをし、部屋の清掃、またはコントロール、という理由で部屋に入り貴重品を盗んでいく場合もあります。
外出時には部屋に貴重品を残さないようにしましょう。
犯罪に巻き込まれた時の緊急連絡先
◆イタリア国内 緊急連絡先
警察 Tel.113 救急車 Tel.118 消防車 Tel.115
◆在イタリア日本大使館・総領事館
・日本大使館(ローマ)
住所. Via Quintino Sella, 60 00187 Roma
Tel. 06.487991
Fax. 06.4873316
http://www.it.emb-japan.go.jp/index_j.htm
・日本総領事館(ミラノ)
住所. Via Privata C.Mangili, 2/4 20121Milano
Tel. 02.6241141
Fax. 02.6597201
http://www.milano.it.emb-japan.go.jp/
*注:上記情報は状況により異なる場合もあります。各自にてもご確認下さい。